エコット日記

eco-Tスタッフによるブログです。

未来へのエコットーク2015 ~三河木綿の復活~

 各分野でご活躍の方から、様々なおもしろいお話しが聞けると評判の「未来へのエコットーク2015」
 今回は、岡崎市でガラ紡で紡いだ糸を使っての製品の製造や販売を手掛けていらっしゃる稲垣光威さんを講師をしてお招きしました。



お話しのはじめに、布を使ったクイズです!



 いろいろな布。 「これを木綿の布、天然繊維の布、合成繊維の布に分けてみましょう」
 参加者のみなさん、かなり苦戦していました! 技術がすすみ、天然繊維にとても近い合成繊維もたくさん開発されているそうです。
 
 天然繊維と呼ばれる布も、その原料となる綿や毛は、ほとんどが輸入されたものだそうです。 つまり、日本の布の自給率はほぼ0%ということ。 
また、紡績の工場も最近では、海外の製品におされて、どんどんなくなっているそうです。

 稲垣さんご自身も、以前は繊維の商社にお勤めだったそうですが、そのような状況に疑問を持たれて、今の事業を始められたそうです。

 ガラ紡で紡いだ糸を、薬品を使わずお湯だけで洗い、草木で染めて製品化する。 
 大量に製造したり、安価で販売はできなくても、よいもの、必要なもの、上質なものを、安心で安全なものを作り、提供するという稲垣さんの取り組み方がとても伝わるお話しでした。

 今回は、ガラ紡の実演も!



ガラガラと音がするからガラ紡だそうです。 簡単な仕組みですが、とても工夫されていて、発明された明治時代にはさぞかし画期的だったんだろう!と思いました。

稲垣さんは、三河から始まった木綿の栽培を三河から復活させ、がら紡によって、木綿産業の分岐点となった明治初頭の生産方法で布作りをする「和綿プロジェクト」にも取り組んでいらっしゃいます。 まさに、布の地産地消ですね。 

歴史のお話しから、業界のウラ話まで、とても楽しく、初めて聞くお話しばかりで、参加者みなさんも大満足なエコットークでした。

稲垣さんは各地のイベントなどでも、出店されていることもあります。ぜひ、一度三河木綿を手に取っていただき、その良さを実感してきてくださいね!


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